TECHNOLOGY OVERVIEW
技術紹介
「色を科学でコントロールする」
私たちは、色のもとになる「顔料」という小さな粉を、
ナノサイズまで細かく分けてコントロールしています。
私たちがどのようにして“きれいな色”を作り出し、
長く安定して保つのかを紹介します。
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色のしくみ ― 染料と顔料の違い
色材には「染料」と「顔料」の2種類が存在します。
染料は基本的に水や油に溶解して使用するため、液中では分子として存在します。そのため透明感があり色も鮮明ではあるものの、耐光性・耐熱性・耐溶剤性は強くありません。
しかしながら顔料は液中で粒子として存在するため、染料と比較して色の彩度は劣るものの耐光性・耐熱性・耐溶剤性に優れています。
顔料粒子は微粒子化されることでより発色性が向上するとともに、これまで染料が使用されていた用途にも展開されるようになりました。
私たちは「微粒子安定化技術」という科学の力で身近な彩を支え、また色材の用途拡大に貢献しています。 -
分散技術 ― 粉をナノレベルまで細かくする
顔料はもともと小さな粒子が結合した状態になっています。
この粒子が大きいままでは、光の乱反射によりくすんだような色になってしまいます。 私たちはこの粒子をナノメートル(1mmの100万分の1)単位まで微粒子にし、安定化させています。液中に粒子を均一安定化させることを「分散」と呼んでいます。微粒子が均一に並ぶことで光の反射が抑制され、透明感のある美しい色彩が生まれるのです。
つまり、分散とは「色のきれいさ」を決める第一歩なのです。 -
安定化技術 ― くっつかないように守る
せっかく微粒子に分散させた粒子も時間が経つとまた粒子同士が結合していきます(凝集)。これを防ぐのが「安定化技術」です。
粒子の表面に添加剤等を吸着させ、 電気的な反発力や立体障害効果により凝集を抑制します。
私たちは、用途に応じて粒子と液体の性質に合わせて分散処方を設計し、 時間が経っても安定な分散液を実現しています。
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プロセス技術 ― 段階を分けて、理想の粒に仕上げる
ナノレベルの微粒子分散プロセスは一つで終わるわけではありません。
まずは「予備的な分散」で大きな粒子のかたまりをほぐし、次に「本分散」により、さらに細かくナノサイズを目指します。
そのために使うのが「ビーズミル」や「ロールミル」と呼ばれる専用の装置です。
目的や粘度によってビーズの大きさや回転スビー ドを変え、時には世界最小レベルのビーズを使いこなして最適な「粒子」の 大きさに仕上げていきます。
こうして「きれいな発色」と「安定」を両立できる分散液が完成します。 -
用途設計技術 ― 使う場所に合わせた“粒のレシピ”
同じ「赤い色」でも、 ペン・絵の具・朱肉などで求められる性能は違います。
ペンなら「さらさら書けること」、 塗料なら「むらなく塗れること」,
私たちは、 用途ごとに粒子の大きさや液の粘度(とろみ)を調整し、
それぞれの製品に最適なレシビ を作っています。
たとえば
サインペン:小さな粒子でいつまでも書ける水の様なサラサラしたインク
ゲルインキや朱肉:大きめの粒子で発色がよく、 にじみにくい
塗料類:粒子を大きく、垂れないように高めの粘度 -
品質と安全性 ― 科学的な評価と世界基準
作成した分散液は「きれいに見える」だけがゴールではありません。
高温や低温にさらして「粒子」のサイズや粘度の変化を測定し、時間が経っても安定なことを確認します。
さらに世界各国の安全基準や環境基準にも配慮し、 安心して使っていただくことを考えています。
色の美しさだけでなく、「安全に長く使えること」も私たちの技術の一部です。 -
まとめ ― 色をつくる技術の本質
染料のように溶ける色ではなく、「顔料」という溶けない粒子を科学の力で操ること。
それが、 私たちの技術の原点です。
粒子を細かく(粉砕) ・守る(安定化) ・仕上げる(プロセス)・用途に合わせる(設計)
これらすべてが組み合わさって、 あなたの身近な「色」を支えています。